感動の流氷オホーツク
西友時代からの友人O氏が今回、西友の人員整理にかかり気の毒にもリストラ。愛知を離れるかもしれないということで旅行に行こう
という事になった。
色々企画し折角だから手軽に行ける所ではなく「札幌以外の北海道」か「東北の秘湯」もしくわ「沖縄」と、この辺で絞り選択。
北海道出身の自分だが流氷はまだ見たことがなく、一度見に行きたいと思っていた。丁度時期的にもタイミングが良く、
オホーツクの流氷にしようと言うことに。検索すると流氷見物は人気が高いだけあり流氷関連のツアーが沢山目に入ってきた。
ツアー旅行には少し抵抗はあったが、コスト面で割安感はかなり高く、個人で手配する半分以下と言う魅力に負けツアーで流氷
を見に行く事に決定。3/7,8,9の日月火で2泊3日JTBの流氷ツアーに出かける事に。
流氷ツアー旅程表
日程 | 内容 |
宿泊 |
3/7(日) |
トヨタ元町工場前(5:51--バス--6:30)名古屋空港--7:10集合--名古屋空港JAL851便(8:00発---9:35着)新千歳空港
砂川SA(昼食)--上川ドライブイン--層雲峡(氷瀑まつり.銀河流星の滝)--石北峠--(17:15着)温根湯温泉 |
温根湯温泉 温根湯ホテル |
3/8(月) |
温根湯温泉(8:00発)--北きつね牧場--北見--網走港〜〜(流氷砕氷船おーろら号)〜〜
網走港--オホーツク海岸(昼食)--◎摩周湖--(16:40着)阿寒湖温泉
| 阿寒湖温泉 ニュー阿寒ホテル |
3/9(火) |
阿寒湖温泉(8:30発)--足寄--日勝峠--夕張--ノーザンホースパーク--新千歳空港(16:40着)
新千歳空港JAL862便(18:40発-----20:25着)名古屋空港(21:00発--バス--21:39着)トヨタ元町工場前 |
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3/7(日)
名古屋空港へは東名豊田インターバス停まで嫁に送ってもらう筈だったが10日程前、嫁が赤信号で停車中後ろから追突され軽い
ムチ打ち状態。車の運転が出来ない為、会社の元町工場に車を停めそこからバスで行く事に。しかしここからのバスの本数が少
ないため、朝かなり早い時間からの行動になった。7:10に名古屋空港JTBのツアーカウンター集合だが起床は5時少し前、
朝食を食べ持ち物のチェックをして暗いうちに家を出る。会社の元町工場の駐車場には余裕を持ち5:30に着いた。
元町工場前のバス停から51分発のバスで6時半少し過ぎに空港に着いた。
7時頃O氏が岡崎から到着。JTBのツアーカウンターで航空券とツアーのチケットを貰い2階搭乗口で手荷物検査とボディチェック。
8時いよいよ北海道へ向け離陸。北陸から日本海に抜け秋田、青森、津軽海峡と、雲の合間から確認できた。
そして間も無く北の大地が見え、新千歳空港へ着陸。
到着ロビーでは現地添乗員が旗を持ってお出迎えというツアー旅行お決まりのパターン。大手旅行会社の人気ツアーだけあり
総勢42名、定員一杯の人数。これだけの人数だと全員が集まり一通りの説明を終えバスが出発するまでは、空港到着から約1時間弱。
個人旅行だともう札幌を越えている時間。まぁこの辺がツアー旅行、のんびりこれから3日間共にするメンバーのチェック。
まずはバスガイドさんは53歳のオバサンで添乗員さんは22歳の若い娘。あと客の方は
オヤジ7名の団体(これが3日間通し賑やか)、あとは2〜3人のグループ(オバサン、カップル、定年を迎えた辺りの夫婦、母娘)
そして、卒業旅行なのか若い娘同士が以外に多かった。
到着ロビーからバス停に向かいバスに乗り込む。天気は薄日が射し気温は-7℃
予想はしてたがさすが北海道とても3月とは思えない。愛知では真冬でも考えられない気温。
バスでの席は3日間替わるように添乗員の方で決めるとの事で今日初日は中央の左側と既に決められていた。
そしていよいよ千歳を後に道央自動車道をバスは北へ向かう。札幌、岩見沢を抜け、ここらで缶ビールを一本。
昼頃、砂川SAの砂川ハイウェイオアシスに到着し昼食タイム。日差しが白い雪に反射し、眩しいほどの晴天。
1日目のここでの昼食はこの旅行には付いてなく各自、自由食。O氏は北海道と言う事でイクラ丼、自分は鴨焼肉定食。
丁度お腹が空いた辺りで美味しく頂けた。
旭川北インターで高速を降り国道39号を層雲峡に向け走る。途中上川のドライブイン「北野森ガーデン」で20分程休憩。
北野森ガーデンから30分程走り層雲峡に到着。天気はうす曇で気温は-2℃とこの時期の層雲峡にしては暖かい。それでも時折、大雪
おろしが吹き体感温度は低く感じる。そして本日メインの「層雲峡氷瀑まつり」会場へ。会場は周り一面氷だらけその迫力には
圧倒された。しかしこの氷瀑まつりメインの夜には七色のライトで映し出されより一層の迫力があるとの事。
1時間ほど楽しんだ後、5分程走り次の「銀河、流星の滝」へ。ここへ着いた頃、雪が降り始めやっと北海道らしくなって来た。
銀河流星の滝には20分程いた後、本日の温泉宿泊地「温根湯温泉」に向けバスは進んだ。気温も徐々に下がり石北峠に近づいた辺り
では外気との差で曇っていた窓ガラスも凍っていた。時折、窓からエゾシカが確認されバスガイドさんが案内していた。
小1時間程走り温泉のある留辺蕊町に着く頃には雪も止み薄日が射していた。17時過ぎにホテルに到着。部屋は寝室が別になってお
り広く快適、全室が角部屋の造りになっていて窓も両面大きく広がって、結構満足のいく感じ。部屋で少しくつろいだ後楽しみの
温泉。泉質は単純硫黄泉で少しツルツル温泉。雪に囲まれた露天風呂は最高。お腹も空いてきて18時30分から小宴会場で夕食。
小宴会場はこのツアーのメンバーだけで借りられていて全員が集まった頃、添乗員さんから簡単な挨拶と説明があった。
食事はそんなに期待していなかったがまぁそれなり。ビールを一本だけ頼み、飲み足りないまま部屋に戻る。暖かく着込んで散歩
がてら買出し。外は小雪がちらつき思ったとおりの厳しい寒さ。連れのO氏は初めての冬の北海道、この厳寒を楽しんでいる感じ。
道がスケートリンク状態でバスで配られた滑り止めを靴に付け10分程歩き国道沿いのセブンイレブンに。千円以上の買い物客には
くじが引けてナント大当たり、と言ってもフランダースの犬の皿。
ホテルに戻りフロントで外気温を聞くと-11.3℃。早速、温泉に浸かり買ってきたつまみとビールで小宴会。1時頃眠りに着いた。
3/8(月)
朝、6時半に起きまずは温泉に浸かる。朝食はバイキングで思ったより種類も豊富で結構満足した。8時ホテル発なので40分頃には
食べ終え部屋で出発の準備。フロントで前日のビール代だけを精算しバスに乗り込む。2日目の席は運転手のすぐ後ろの最前列、
運転席が低い為、眺望は最高。天気は晴れて冷え込みは厳しいが日差しは強い。
昨日、通って来た道を5分程戻り「北きつね牧場」に到着。敷地内に北きつねが飼われているだけでわざわざ立ち寄り、
見るほどの施設でもなさそう。しかし、道外の北きつねを見た事が無い人には珍しいのかもしれない。
9時頃「北きつね牧場」を発ち、いよいよこの旅行のメイン流氷見物へとオホーツク海に向けバスは東進。外は天気が良く、
北見を過ぎた辺りから強い日差しが座席の窓に直接射し込み車内の気温もどんどん上昇。セーターを脱ぎ腕まくりをしても汗が出る
位。美幌の手前から国道を反れ網走湖の西側を通って網走に向かう。交通量が少なく風景も北海道らしいのどかな道路。
10時半ごろ網走港に着き全員で記念撮影。港を見ると数日前まで接岸していた流氷の残りが所々に浮かんでいた。流氷帯は沖合い
1Kmまで満たない所に確認出来た。
このツアーの選択時、迷ったもう1つが層雲峡泊、紋別で流氷を観て稚内泊という道北を周るツアー。しかし2泊目も温泉という
魅力でこのツアーに決定。結局このツアーを選択し大正解となった。3週間ほど前からネットで流氷の情報をチェックしているが、
10日程前から流氷は紋別から離れて見ることが出来ない状態。しかし網走の辺りでは接岸したりもしくは少し離れる状態を繰り
返していた。
天気は朝から変わらず素晴らしい晴天。気温も先程街中の掲示板で-2度、しかし風もなく日差しがある分暖かく感じる。
そしていよいよ11時発の「流氷砕氷船おーろら号」に乗船。
港を出た辺りから流氷は増え初め数分で流氷原に到達。見渡す限り白一色の世界。
この時期、オホーツク海が一つの巨大な白い大陸に姿を変えると思うと自然の力には改めて驚かされる。
カモメが船と寄り沿うように飛び交い、流氷で羽を休めるオジロ鷲の姿も確認された。
船は氷を砕きながら進みゆっくり向きを変え、大きくUターン。東方に遠く知床連山が眺められ眺望は最高。
流氷は港のすぐ東側から知床半島まで、西はすぐ北西の能取岬まで接岸し、網走港周辺だけ空いていた。
船は約1時間の間、白い大地のオホーツク海を進みクルージングは終了。
厚さ1m近い流氷を、ドンドン砕いて進み、船から間近に見る流氷原は、迫力満点。まさに感動のクルージングである。
網走港から6〜7分海沿いを東に進み、網走海鮮市場という所で昼食。2日目のこの昼食だけが自由食ではなく用意されて
いたもので3階の団体席に通され、ツアーのメンバーだけで借りられた部屋での食事となった。
海鮮ラーメンのメニューでラーメンにタラバガニ、シマエビ、ホタテなど入れ鍋で煮るタイプ。あとは同じ具が入った炊き込みご飯
と、付け合せ。なかなかビジュアル的には豪快だが味は見た目ほどでは無いような・・・。
この網走海鮮市場は目の前にはオホーツク海がすぐ間近に迫っていて眺望は抜群。
特に、この辺りは流氷がビッシリ接岸しており、陸地との境はなく白い大地が果てしなく続き、東方の知床まで歩いて行けそう。
ここでは1時間以上の時間がとられていて、眺望を楽しみながらの食事を済ませた後、各自海産物を買ったり外で流氷を見たり、
オプションのヘリコプター遊覧を楽しんだりして時間を過していた。
網走海鮮市場をあとにさらに東に進み、いまの時期、白一色の原生花園と濤沸湖を越えた辺りで右折。この道も交通量が少なく
北海道らしいのどかな道路。
この先、屈斜路湖を望み川湯温泉を通って摩周湖へ行くが、睡魔に襲われ記憶が薄い(^^;。
川湯温泉を越えた辺りで気が付くと外は薄暗く雪が降っていた。
さらに10分程走り摩周湖の駐車場に着く。
天気は晴れていて、階段を登り展望台に行くと摩周湖の絶景が飛び込んできた。
景色を見ていると何年ぶりの摩周湖か?何故か懐かしかった。大学時代の旅行以来か、その後結婚前に、両親とも来たような
気がするがいずれにしても、20年以上昔の事。
所々、雪雲が立ち込め対岸のカムイヌブリ(摩周岳)や、カムイシュ島(中島)が見え隠れするが、それがまた
「霧の摩周湖」を演出し抜群の景色。
摩周湖レストハウスで「摩周ブルー」という名前のソフトクリームを食べる。色は青く爽やかなミント系。しかしミントの味は
かなり押さえ気味で初めの一口目にほのかに感じる程度で結構いける。
摩周湖からバスで約40分、2日目最後の宿泊地、阿寒湖温泉に到着。本日の宿、ニュー阿寒ホテルには16:40とツアー旅行にしては
結構早い時間に着く。阿寒湖温泉は色々イベントも催され、街も観る所があり有り難い時間だ。部屋は朝の温根湯ホテルに比べると
かなり落ちるが、まぁ普通のレベル。しかし部屋からの眺望は阿寒湖を正面に雄阿寒岳が望め素晴らしい。
ロビーは8階まで吹き抜けで、天井はプラネタリウムになっていてクリオネ等の様々な画像が映し出されていた。
部屋で少し休んだあと買い物がてら街を散策。外は小雪がちらついていて気温も下がってきていた。
アイヌコタンを一通り観てスーパーでビールや菓子類を買ってホテルに戻る。浴衣に着替え早速温泉に直行。風呂は最上階の
展望風呂と屋上の露天風呂。眺めも良く風呂もこのホテルの方が優ってる。小雪がちらつく中、屋上露天風呂からの阿寒湖と雄阿寒岳
の眺望を楽しみながらの湯はまさに至福のひととき。
18時過ぎにロビー横のレストランでバイキングの夕食。缶ビールを持ち込みのんびり2時間近くかけ食べ終える。予定では7時半頃
には湖畔でのイベント阿寒湖氷上フェスティバルに行き、20:10からの花火を会場で見る筈。しかし夕食に時間が取られたので、
部屋に戻り窓からの花火鑑賞に変更。夜、居酒屋に行く予定をしていたので、お腹も一杯だがひやかし半分出かける事に。厳寒の中
、散歩がてらお土産や等を覗きながら、ろばた「浜っ子」へ。店内に入るとなんと、バスガイドと添乗員そして運転手の3人が
飲んでいた。話を聞くとバスガイドさんは、ここ阿寒に来るとこの店は必ず立ち寄るそうで、地元でも結構評判が良いそうだ。
お腹も一杯の筈だったが北の幸を肴に2時間近く飲み、店を出たのが11時過ぎ。ホテルに戻り再び温泉に浸かり就寝。
3/9(火)
6:50携帯の目覚ましで目覚める。朝一番で厳寒の阿寒を体験する予定。昨日8日朝の阿寒湖畔の気温はナント-23度。
本日も晴れてかなりの低温が期待できる。ガッチリ着込んでロビーから表の通りに出る。刺す様な外気が顔に感じられた。
ホテルの間から湖畔に降り、ひと気の無い氷上フェスティバル会場に行ってみる。
湖上を歩き遊覧船乗り場に行き、そこから温泉街に登り早朝の街を散策。
鼻水が凍りかけるのかチョット感じがおかしい。15分程歩いた後、ホテルに戻り温泉で温まる。屋上の露天風呂からの眺めは
相変わらず素晴らしく肌を刺す冷気と共に気分は最高。
後日ネットで調べるとこの日、阿寒湖畔の最低気温は-20.1度。期待どうりの厳寒の朝だった。
出発は昨日より30分遅い8:30なので7:30過ぎ朝食会場に行く。朝食は昨日の温根湯と同じくバイキング。しかし種類も少なく温根湯
ホテルのものと比べるとかなり落ちる。40分程かけ朝食を済ませ、出発の準備。少し時間が押し気味になり、急いだ事もあり
O氏が財布を金庫に忘れた事に気付き、途中で引き返す。
集合時間の5分前は遅れ、殆どバスに乗り込んでいたが8時半にはぎりぎりセーフ。
時間どうりバスはニュー阿寒ホテルを発った。最終日の今日の席は左側の後部。1時間ほど走ると昨日と同じように日差しが窓に
差し込み車内の気温も上昇してきた。10時ごろ足寄で一回目の休憩。ここで2、3お土産を買い、再び西へ向け走る。十勝の
青い大空と、果てしなく続く真っ白な台地の雄大な景色。この車窓を肴にビールを飲んでいると、まぶたが重くなりウトウト。
昼少し前、狩勝峠手前で2回めの休憩。峠付近はさすがに薄暗く雪も結構降っていた。1時半頃夕張で昼食。ここの食事も自由食。
適当な物もなく昔風ラーメンというのを食べた。天気はかなり暖かく雨がぱらついていた。
15:00前、今日唯一の立ち寄り施設。千歳の近くに有る、乗馬施設をメインにしたテーマパーク「ノーザンホースパーク」に着いた。
小雨が相変わらず降っていたが途中からみぞれ交じりの大粒の雪に変わった。ここでは1時間30分の自由時間が有ったがこれといって
何もなく時間を持て余した。最後にスノーボートと言ってゴムボートをスノーモービルで引っ張って走る物に乗ったがこれは結構
面白かった。どうもここは空港にも近く最後の時間調整に使われている様だ。ツアー案内にもここは「時間の関係上立ち寄らない
場合がある」と明記されていた。
16:40新千歳空港着。ロビーで添乗員さんが航空券を配り解散。飛行機は18:40発なのでゆっくり出来る。O氏とは別行動でお互いに
お土産を買いに店を周る「ROYCE'の生チョコ」と「HORIのメロンゼリー」を購入し、再びO氏と落ち合い夕食。
以前、家族で来たときもにも立ち寄った1階の「オアシス」で食事。一般のレストランだが、空港従業員がメインに利用している。
北海道の食材が充実してメニューも豊富、しかも値段も安い。
いろいろ迷ったがジンギスカン定食\700を食べた。ビールを物凄く飲みたかったが帰り車の運転があるので断腸の思いでパス(^^;
飛行機は定刻より20分程遅れ北海道を後にした。座席の周囲はこのJTBツアーで借りている様で、見た顔ばかり。
気付かなかったが多分、来る時も同じだったに違いない。添乗員さんが解散時「家に着くまでが旅行です」
と言っていたが別な意味で改めて納得した。
20分遅れたままの20時半ごろ名古屋空港に着いた。予定の20:30の豊田行きのバスには乗り遅れ、21:00発のバスに乗り豊田まで。
22:00少し過ぎに家に着き、無事旅行は終了。
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